サポート材とは、三次元造形機で立体物を造形する際に、目的物を造形する為の通常の材料とは別に、造形をする工程上必要な材料で、造形完了後は、取ってしまう部分を言います。
空中に浮かんだ部分を造形する場合、その下の部分に何も無いと、造形物が落下してしまい空中に留まることが出来ない為、一時的にサポート材を置き、その上に本来の材料を積んで行くこととなります。
例えば、左のようなワイングラスを造形するとします。
インクジェットタイプの3Dプリンタの場合、液体の材料を微量、ノズルから噴射し、その後すぐにUV(紫外線)が照射され、液体材料が硬化します。それを厚み16/30μmずつ下から繰返し積層して行くことによって、モデルを造形します。
しかし噴射された液体の材料は、下に何も無ければ、そのまま一番下まで落ちてしまいます。
そこでサポート材という物が必要となります。
本来の材料とサポート材用と別々にノズルを持ち、3Dプリンタはそれぞれを位置に応じて材料を出し分けて行きます。
左のオレンジ色がサポート材が積層される部分となります。
同じ形状のワイングラスであっても、造形の向きによってサポート材の置かれる位置は変わってきます。もし上下逆で、伏せた状態で造形する場合には、サポート材は、グラスの中にいっぱいに埋まることとなります。
造形完了後、サポート材を取りますと、製品が完成となります。
左絵のように支持が必要でない形状であれば、サポート材は造形物の最下面のみに設置されます。
3Dプリンタによっては、造形物のデータを用意するだけでなく、サポート材を何処に付けるかを、ユーザが設計しなければならないシステムもありますが、当社で販売しているストラタシス社の3Dプリンタの場合には、3Dプリンタが自動的に必要な部分にサポート材を置いてくれますので、ユーザがデータを作成する際には、何も意識する必要はございません。
またストラタシス社の3Dプリンタは、サポート材を最少にする、造形時間を最小にすることを考え、モデルを自動的に適切な向きに配置してくれる機能も備えております。